新西新井公園
アップデート:2024/12/19
公園にはタコがいる。
その原点がここ、新西新井公園だ。
石の山だった設計図に突如降り立つ一声、
「頭をつけてタコにしろ!」と。
足立区の担当者が繰り出した大胆な発想。
そうして生まれた“初代・タコ”、
いやいや造られたその姿が、
まさかの大ヒットを巻き起こす。
初代タコでありタコ星人となった。
宇宙感満載
俺だって他の公園なら・・・と思っているだろう
初代タコににらみを利かせる子ダコ、背を向けるカンガルー
公園の主役、それは堂々たるタコ。実はこの新西新井公園こそが“タコ公園”発祥の地(諸説あり)。元々は石の山として設計されていたが、足立区の担当者が「頭を付けてタコにしろ」と発案。渋々つけたその頭が予想外の大ヒットとなり、全国に広がるタコ公園の伝説がここから始まったのだ。プロジェクトXさながらのドラマティックな背景を持つ。
さらに2018年、満を持して「タコ星人ロケット」として公募でアップデート。斬新なフォルムは見る者を圧倒する。 タコに注目しすぎるが、この公園には他にも精鋭の遊具たちが集結。初代タコの生誕地として、遊び心満載の歴史を体感してほしい。
足立区に聞いてみると、1965年にできた同区西新井の新西新井公園にあるものが、全国で第1号のタコ滑り台と言われているとか。生みの親こそが、多摩美術大学の名誉教授で彫刻家の工藤健さん(84)だ。 大学時代に彫刻を学んだ工藤さんは64年、公園の遊具などを製作する会社に入った。世の中は東京五輪の開催に沸き、新幹線や道路、住宅が続々と整備されていた。新たな街の誕生に伴って公園も増え、魅力的な遊具が求められていたという。 「美しい彫刻に、トンネルなども備えた滑り台をつくって子どもを楽しませたい」と考えた工藤さん。ぐにゃぐにゃとした曲線を使い、滑る部分がいくつもある遊具を完成させた。「石の山」と名づけた滑り台はすぐ評判になった。 足立区からも依頼を受け、工藤さんは図面とスケッチを手に意気揚々と向かった。ところが、説明を聞いた区の担当者が発したのは「何が何だかわからない。頭をつけてタコにしろ」。 (タコ滑り台の「聖地」足立区、誕生のきっかけは区担当者の「頭をつけてタコにしろ」 : 読売新聞)