松虫姫公園
アップデート:2024/11/21
その池には、永遠に沈まぬ悲しみが揺れている。
「牛むぐりの池」、嘆きの水面は語り続ける。
姫に去られる運命を悟り、
牛は自らその身を水に投じた――
しかし、この地では物語が終わらない。
松虫姫公園では、牛はまだ姫を背に乗せ、
遥かなる都への夢を胸に抱いている。
その想いは消えることなく、
池の周りの静かな空気を満たしている。
散歩道を歩む者は、牛の嘆きと姫の足跡を追い、
風に吹かれて伝説の余韻を味わう。
疲れた心を大きな屋根の四阿に預け、
その静寂の中で物語の続きを思い描く。
松虫姫公園――そこは嘆きと希望が交わる場所。
牛の嘆きは終わらないが、
姫の夢もまた尽きることがない。
池のほとりで、物語は静かに生き続ける。
松虫姫伝説を感じる
牛むぐり池は大雨の時に雨水を一旦ためて洪水が起きないようにする池です。(公園案内版)
松虫姫公園は、物語と静寂が共存する不思議な空間です。中心には「牛むぐりの池」が広がり、そこには切なくも美しい伝説が漂います。姫に置いていかれる運命を悟り、池に身を沈めた牛。
しかし、公園ではその牛が姫を背に、今もどこか都への想いを抱き続けているようです。池のほとりを散策すれば、物語の残り香がそっと心に触れ、緑陰の四阿(あずまや)に腰を下ろせば、その静けさに包まれるひとときが訪れます。伝説と憩いが交差する松虫姫公園、ぜひ一度訪れてみてください。
松虫姫伝説の松虫姫(聖武天皇の皇女不破内親王)の名にちなんだ公園です。伝説に登場する「牛むぐりの池」があります。(印西市HP)