かにくぼ公園 | 公園探訪：公園で遊ぼう

かにくぼ公園

かにくぼ公園と聞いて、蟹が横歩きで出迎えてくれるのかと思いきや、そこに佇むのは、意外にもフォーマルな装いのカエルである。シルクハットこそ被っていないものの、その佇まいにはどこか紳士的な気配が漂っている。

遊具などはない。しかし、ここは何かを競ったり、汗を流したりする場所ではないのだ。代わりに、パーゴラの下で静かにひと息つくのが、この公園の流儀である。
日差しを適度に遮る木漏れ日が、訪れる者に穏やかな時間を約束してくれる。そして、広場の中央に目をやれば、そこには堂々たる日時計。現代社会において、こんなにも優雅に時を刻む場所があるだろうか。

急ぐ必要はない。ただカエル紳士の視線を感じながら、時の流れに身を委ねる。そう、かにくぼ公園は、そういうたしなみの場所なのだ。

かにくぼ公園について
このかにくぼ公園は、昭和7年に東京外周地域が東京市に編入されるまで、この周辺は蟹久保と言われ、地域の人々に大変親しまれていました。この地名にちなみ町会の推薦を受けてかにくぼ公園と命名しました。
また、この近所の東海道新幹線にも、かにくぼ橋と言う橋が架かっています。(公園案内版)