市ヶ谷方児童公園
アップデート:2025/03/11

この公園に辿り着くまでには、まず煉瓦の通路を歩まねばならない。赤茶けた煉瓦は、どこか格式のある雰囲気を漂わせており、「本当に児童公園なのか?」と一瞬戸惑うほどだ。しかし、その先に広がるのは、確かに遊び心に満ちた空間である。
複合遊具は堂々たる姿で佇み、子どもたちを待ち構えている。滑り、登り、飛び越え、ひとしきり遊んだあとは、砂場で新たな建築プロジェクトに取り組むのもよい。煉瓦の高級感を背に、粘り強く砂の城を築くのだ。そして疲れたら、公園に備えられたテーブルセットへ。ここではただ腰を下ろし、風に吹かれるだけでも優雅な時間が流れる。
市ヶ谷方児童公園——それは、遊びも休息も、どこか気品に満ちたものへと昇華される場所なのである。





