京王線が駆け抜ける、そのすぐ横に佇む小さな楽園――それが下耕地公園である。電車の音をBGMに、滑り台をひと滑り。あるいはブランコに揺られながら、通り過ぎる車両を眺めるのも一興だ。
ここでは時間の流れが不思議と二重になる。遊具ではしゃぐ子どもたちの時間と、規則正しく行き交う電車の時間。ひとつの場所にいながら、遠くへ旅する気分を味わえるのだから面白い。
下耕地公園は、ただの遊び場ではない。日常の中にふと現れる、電車と遊具の交差点。何気ない午後に訪れれば、いつもの風景が少し違って見えてくるかもしれない。