寿町公園は、まるで秘密の隠れ家のように佇んでいる。公園の中心には堂々たるパーゴラが鎮座し、その足元には砂場が広がる。砂を握りしめ、さらりとこぼしながら、しばし思索にふけるのもよい。
そしてふと顔を上げれば、京王線の車両が目の前を駆け抜ける。規則正しく並ぶ窓、軌道をなめらかに滑る車輪。そのリズムを眺めながら、パーゴラの影で過ごすひとときは、まるで旅人になったかのような心地にさせてくれる。
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